サントリーの愛鳥活動トップ > 白州蒸溜所バードサンクチュアリのご案内 > サントリー白州バードサンクチュアリ愛鳥活動レポート

サントリーでは、1973年に愛鳥活動を始めると同時に、白州蒸溜所内に「野鳥の聖域」=「バードサンクチュアリ」を設け、鳥たちが住みやすい森づくりをするとともに、探鳥会や巣箱かけなどの活動を行ってきました。
その活動の一部をレポートします。

白州蒸溜所のバードサンクチュアリでは、毎月2回探鳥会が行われています。
1988年(昭和63年)に始まり、今年で23年目。観察された野鳥の種類、数などを記録し続けています。
総参加者数は、今回の探鳥会で、延べ6,932名になりました。
AM 8:00
白州蒸溜所正門 受付に参加者が集まりました。
出発前に全員でウォーミングアップを行います。
案内をして下さったのは山梨県内にお住まいの中山長弘さん、中山博友さんのお二人です。中山博友さんは、「日本野鳥の会」の会員。お父さんの長弘さんはサントリーOBで、在職中から、博友さんと二人三脚で探鳥会の案内を続けてこられました。また「白州通信」という形で野鳥の記録をつけ続けていらっしゃいます。
出発前に、どこのエリアからの参加者か、探鳥会経験があるか否かなどを簡単に記入していただき、その情報によってその日の案内の仕方、ポイントを変えるのだそうです。
きめ細かい気遣いに感心しました。
一人一台、双眼鏡を貸してもらい、レンズの合わせ方、見方などを簡単に教えてもらいます。首から双眼鏡を下げ、観察ポイントと鳥のチェックシートがついた「白州探鳥会のしおり」を挟んだバインダーを手に出発します。

案内人の中山長弘さん、中山博友さん

バードサンクチュアリはアカマツ、コナラ、各種のカエデなどの森の中にあり、自然と野鳥の観察路がめぐらされており、年間約50種ほどの鳥が見られます。(シジュウカラ、エナガ、ホオジロ他、夏はカッコウ、イワツバメなど、冬はキクイタダキ、カシラダカ、ジョウビタキ、ルリビタキ、シロハラなど。)
白州バードサンクチュアリ内 森林整備完了(2011/04/23)
2010年10月、東京農業大学の濱野教授に白州バードサンクチュアリの植生の整備方針、主に樹木の間伐についてのご指導をいただきました。(前レポート 参照)
白州バードサンクチュアリを「鳥たちにとってより良い森」にしたいという思いからです。
その後、地元の専門家による丁寧な間伐作業が完了。
2011年4月、その完成状況を濱野教授に現地確認いただきました。
間伐した木は約400本。混み合っていた松や、枯れたり病気にかかっている木々を伐りました。そして、健全な木が適正な間隔に位置できるようにした結果、暗かった森に光が満ちてくるようになりました。

すっきりとした園内


背の高い松の下には「カエデ類」「リョウブ」そして「アセビ」(右)などの中層木があり、鳥にとって隠れ木となる常緑樹の「ソヨゴ」(左)などがあります。
光が差し込むことで、下草がたくさん茂る豊かな森林になっていきます。この日も、濱野教授に同行された東京農業大学の学生さんが、いろいろな草々が元気に芽吹いてきつつあるのを確認してくださいました。
また地面には所々“もぐら”が掘り出した土がみられました。“もぐら”の掘った穴によって土に新鮮な空気が入り植物の根の活発な働きが可能となります。ここでは生き物たちの繋がりあった営みが行われているのです。

“やぶれがさ”をみつけた
東京農大の学生さん

可憐なカタクリの花

もぐらの積み土と穴
実は、ところどころ、根際で間伐せず、あえて高伐りにした腐巧木があります。そこには昆虫類が沢山いて、それを餌にする野鳥たちがいるからです。
今、虫による松枯れなどの被害が全国規模で急速に進んでいます。今のところ白州工場内の森では、そういった被害はほとんど見られません。それはもしかしたら野鳥たちがいろいろな虫を食べて、白州の森を守ってくれているのかもしれません。

高伐りした木(左)、キツツキ類が穴をあけた木(右)
この日は、植物の緑の芽が一斉に芽吹き、可憐なカタクリの花や、自生している“ミツバツツジ”(写真)が咲き誇り、春の到来と生命の息吹を感じた一日でした。

濱野先生(左)と東京農大学生の学生のお二人
ご指導下さった濱野教授のお話
今回は、森全体に地面までたくさん光が入るように、樹冠(=各樹木の全ての枝葉の先端によって形成される部分)の間隔をきっちり保てるように配慮して間伐しました。
これによって木々や林床の草花がますます旺盛に生活し、野鳥を始め、さまざまな生き物たちにとって棲み易い環境となり良い森林になったことと思います。これからもサントリーさんと共に、野鳥をはじめとする生物多様性に富んだ、自然豊かな森を守るお手伝いを進めてまいります。