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サンゴリアスをもっと楽しむコラム

2013年5月 9日

サンゴリアス ラグビー大辞典 #056 『ストラクチャー』

サンゴリアスやラグビーを語る上で、必ず出てくるラグビー用語やサンゴリアス用語。そんなワードをサンゴリアスのあの選手、あのスタッフならではの解説で分かり易く解説するコーナーです。
 
 
「ストラクチャー」(解説:小野 晃征)
 
ストラクチャーとは形、アタックとディフェンスの形です。やりたいプレーがあって、それに対してどうやって1人1人が形をつくっていくか。例えばディフェンスだったら、ラックサイドのどこに誰が立つかが決まっています。でもその場面に毎回同じ人がいられるという訳ではないので、順番にまずラックの真横をうめて、その隣、そしてまたその隣という順番を決めて形をつくっていきます。
 
アタックに関してはラックでのクリーンアウトの形があって、その次にそこに使われていない選手がどこを埋めていくかという順番があります。それがストラクチャーです。
 
ラックでいちばん大事なのはボールをリサイクルすることなので、相手の1人目が入ってきた時点で、こっちも1人入って、相手のボールを取ろうとしている選手に対応します。相手の人数によって何人入るかというところが、ストラクチャーとしてのポイントになります。

 
ラグビーは陣地取りのゲームで、両チームの目標は一緒ですが、それをどう取っていくかという点で、チームによってストラクチャーにも個性が出ます。サントリーはラインは浅いですが、攻める時はシンプルにゲインラインを越えようとする形ですし、ディフェンスではディフェンスポジションにいろいろな選手が走り込んでセットします。
 
僕は練習のビデオをよく見て、ストラクチャーに対して自分がどう動いているかということを分析しています。ポジショニング、走るコース、そしてスタンドオフとして周りを動かさないといけないので、顔の位置を見ます。時間がある時にちゃんと前を向いているか、自分の外の選手を準備させているか、ラックが2~3秒ある間にどれだけしっかり動かせているか、そういうところをビデオで見ます。
 
味方に対しては誰がどこに立っているのか、外にいる選手に対していちばん良いオプションが何か判断したり、敵はどこがいちばん人数が少ないか、フルバックはどこにいるか、なども見るようにしています。

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