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水大事典

氷・水・水蒸気…水の三態

私たちは日常の中で、水を冷やせば氷になり、氷に熱を加えると水に戻り、さらに熱を加えていけば水蒸気になることを当たり前のように体験しています。しかし、水は人為的な作用を加えずに、自然条件の中でも固体、液体、気体と姿を変えることができます。私たちにとって、水ほど当たり前のものもありませんが、実は水ほど不思議な物質もありません。水のもつ能力や謎には、いまだ解明できていない部分があります。

1. 水分子の構造

水の分子は、化学記号からわかるとおり水素原子(H)2つと酸素原子(O)1つが結合してできていますが、この水分子1つでは液体になりません。水という液体になるためには、水分子がたくさん連なることが必要です。物質を構成する分子と分子がつながるための力にはいろいろな種類がありますが、水分子の場合は酸素側がマイナスの電荷、水素側がプラスの電荷を持つようになり、いわば磁石のような働きを持っているために、正負で引き合う電気的な力によって結合します(水素結合)。この水素結合により、水分子間がつながり、水分子の集合(水クラスター)が形成されます。常温の水では、5〜6個から十数個の分子がクラスタを形成しています。

氷・水・水蒸気

氷・水・水蒸気

2. 水の三態・液体=水

水が液体の状態であるのは、1気圧のもとでは、その温度が0.00℃〜99.974℃までの間です。
(元々、水の沸点は沸点を100℃と決めたが、「1℃」の定義が見直されたため、水の沸点は現在厳密には99.974度に定義されている。)

水分子は、いくつかが集まり、集団で1つの固まりになったり、それがまた崩れたりしながら、でたらめな方向に向かって自由に運動しています。水が様々な形に変化できるのは、分子がこのように自由に動いているためです。外から熱を加えていくと、この運動が激しくなり、水分子は集合した固まりでいられなくなってきます。

3. 水の三態・気体=水蒸気

水は99.974℃(1気圧下)に達すると沸騰し、分子の集団はバラバラになります。
水分子は激しく動き、猛烈なスピードで空間を飛び回ることになります。
水蒸気という気体は目に見えません。沸いたやかんの口から出る白い湯気は、水蒸気が周囲の空気で冷やされて水の粒に戻った状態のもの。やかんの口から出る透明な気体が水蒸気で、白い湯気の部分は液体です。

4. 水の三態・固体=氷

水が0.00℃以下(1気圧下)になると、運動するための熱エネルギーが極端に低く、水分子は動きをとめて互いに結合します。水分子は、曲がった形をしているために、分子同士はすきまが多い形でしか結合できません。
そのために、分子と分子の間にすきまができて距離があき、その分体積が増えることになります。水を凍らせるとかさが増えるのは、そのためなのです(増える量は、約10パーセント)。普通の液体は固体になると密度があがり、体積は小さくなります。固体になると体積が増えるのは、他の多くの物質とは異なる水の性質です。

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