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水大事典

ミネラルウォーターの分類と効用

近年、ミネラルウォーターを購入し、利用する人の数は急激に増加しています。
では、ミネラルウォーターとはどのような水のことを言うのでしょうか。
この項ではミネラルウォーターの定義、種類やミネラル成分の特長をあげています。

1. ミネラルウォーターの種類とその特長

飲料水にはさまざまな種類があります。たとえばスーパーやコンビニエンスストアに行けば、「ミネラルウォーター」「海洋深層水」など、多種多様な水を手に入れることができます。日本ミネラルウォーター協会によると、現在流通しているミネラルウォーターは約1000銘柄にものぼるということです。

日本では、農林水産省が「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」を制定し、「ミネラルウォーター類」を4つに分類しています。以下はガイドラインをわかりやすくするために簡略化したものです。

ナチュラルウォーター 特定の水源から採取された地下水。濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていません。
ナチュラルミネラルウォーター サントリー天然水(南アルプス)

ナチュラルウォーターのうち地中でミネラル分が溶解した地下水。
濾過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていません。

ミネラルウォーター ナチュラルミネラルウォーターと同じ地下水に濾過・沈殿・加熱処理の他、オゾン殺菌・紫外線殺菌・ミネラル分調整・ブレンド・曝気等を行ったものです。
ボトルドウォーター 地下水以外の水、あるいは地下水でも成分を大きく変化させる処理を行ったもの。処理方法に限定はありません。

一方、ミネラルウォーター先進国とも言えるヨーロッパ(EU)のナチュラルミネラルウォーターの品質基準は、日本のものとは異なり、殺菌の禁止(その代わり水に含まれる生菌数を厳しく限定している)、ミネラル分の基準値の設定、採水地周辺の環境保護の義務付けがあげられます。つまり、厳しい基準によって環境汚染から守られた採水地から直接原水を採取した水のみが、「ナチュラルミネラルウォーター」として流通できるのです。
この基準の背景には、日本では「おいしくて安全な飲料水」が求められることが多いのに対して、ヨーロッパでは「健康のための飲料水」が求められているという、ミネラルウォーターに対する位置付けの違いがあると言われています。

硬水と軟水

硬水と軟水

さて、ミネラルウォーターをその成分で分類したときに「硬水」「軟水」という言葉を使います。硬水・軟水の基準には「硬度」が用いられています。硬度とは、水に含まれるカルシウム濃度およびマグネシウム濃度で表される指標で、算出基準は国により異なります。日本では米国の基準が広く採用されており、「カルシウム濃度(ミリグラム/リットル)×2.5+マグネシウム濃度(ミリグラム/リットル)×4.1」で算出されます。硬度を分類する基準にはいろいろありますが、硬度100以下が「軟水」、101〜300は「中硬水」、301以上が「硬水」というのがおおよその目安になります。
硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムは地下の岩石から時間をかけて溶け出したものです。従って、日本やイギリスなどの島国は滞留年数が短いため地下水の硬度は低くなる傾向があります(日本でも沖縄は硬水が多い)。一方で石灰岩地質が卓越し、滞留年数も長いヨーロッパ大陸の地下水は硬度が高い傾向があります。 また、海外のミネラルウォーターには炭酸ガスを含むミネラルウォーターも少なくありません。

軟水の特長 人の味覚には個人差があるので一概には言えませんが、日本人になじみのある水のほとんどが軟水ではないでしょうか。軟水はのどごしがやわらかくさわやかです。和風料理に使ったり、緑茶をいれたりするのに適していると言われています。
硬水の特長 欧米のナチュラルミネラルウォーターの多くが硬水に分類されます。スポーツ後などに不足しがちなミネラルを補給する目的で摂取するのに適していると言われています。
中硬水の特長 軟水と硬水の間の性質を持ち、適度な量のミネラルを補給できる水です。スジ肉の煮込みをはじめとした西洋風料理や苦みの強いエスプレッソなどとの相性が良いと言われています。
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